AR(拡張現実) 電脳コイル
1.AR(拡張現実)とは
Augmented Reality 現実空間に主にコンピュータを使った映像を重ねることにより、現実を拡張することを言う。
拡張するためにはスクリーンが必要で、当初はメガネが想定されることが多かった。
現代ではスマートフォンを持っていることから、スマホのスクリーンを媒介したものが多い。
一番わかりやすいのはポケモンGO
そしてドラクエウォーク
しかし、両者ともに実際のゲーム中にARモードを活用できていない。
CMのように画面内の物体が何かを把握できていない。
これが現時点でのARのわかりやすい例であるが、アニメ作品の中にこのAR(拡張現実)が日常になっている未来を描いた作品がある。
それが2007年の作品「電脳コイル」である。
今回は、「電脳コイル」第一話を鑑賞して、13年前の作品がARをどう予測したかを学んでみよう。
以下のリンクから第一話を無料で観ることができる。
(これから30分観てみよう)
電脳コイル 第1話| バンダイチャンネル|初回おためし無料のアニメ配信サービス
(以下は鑑賞後に読んでください)
どうだったであろうか?
13年前にはスマホも普及していない。
拡張現実が日常になっていることがうまく表現できていると思う反面、これは違うのでは?という点もあった。
一番違和感があったのは、電脳メガネという形である。
未来予測をするときにどうしても今あるものの延長で考えてしまう。
グーグル・グラスというものが開発されたが、メガネをかけるという不便さで普及しなかった。
そして、2020年の現実では皆がスマートフォンという小型のスクリーンを持ち歩いている。
メガネ型になるのでは?という予測はしやすいが、スマートフォンという型は想像しにくいのである。
一方、この作品が上手いのはどんな未来になっても人間自体が変わるわけではないことを表現している。
・メガネに連動して電話をかけるときに手を電話の形にする。ジェスチャーに近い。
・小学生は相変わらず探偵ごっこをしたがる。
・(たとえ電脳ペットであっても)人間はペットに愛情を感じる。
・古いものをみると(たとえそれがコンピュータによるものであっても)そこにオカルトを感じてしまう。暗闇にお化けがいると感じる。
など。
第一話の最後に出てくるサッチーが、第二話で神社の敷地に入れないという描写がある。
これは、拡張現実が当たり前の世界になっても、管轄が違うところには手をだせないというお役所仕事が続いていることをうまく表現している。
技術が新しくなっても人間のやっていることは変わらないのだ。
【ここから考えてほしいこと】(注:課題ではありません。各自、自分の考えを深めていってください)
・主にコンピュータ、IT技術が発達することによって、我々の生活はどう変わっていくのか。逆に何が変わらないのか。
・コロナによって世界の変化は加速している。電脳コイルのような世界になったとき、学校や会社はどうなっているのだろうか。
【さらに発展させたい場合】
・参考記事 家電機器の観点からARを紹介した記事
・2話以降を鑑賞してみよう。
・u-next
・その他にもあるようです。「電脳コイル」で検索してください。
・全話観た人は、アニメ批評番組を観てみよう。(こちらは全話観たことを前提とした番組です。全話観た人は冬休みにでも見てください。)
以上。